両親の家
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コンセプト5..雁行−畳・土間・広がり
建築インテリア写真・岩手県北上市
畳の部屋を見ると雁行して配置されているのがわかるであろう。雁行は、二条城御殿、桂離宮、松本城に代表される日本建築特有の配置形式である。雁行には、空間に奥行きと変化を与えることと、居住空間に対しては、十分な採光と通風を与える効果がある。ここでは、和室の雁行配置により、小さな住宅ながら、奥行きと広がりを与えている。また、居間・寝室の畳空間に対して、台所・ダイニング(食堂)の床は、コルク床を採用している。和室を雁行する静的な内部空間と見立てれば、動的な台所・ダイニング(食堂)は外部空間と見立てることができる。雁行する御殿に対する庭・外部空間との対比がと同様である。ついでに、町屋の建築で見立てると、和室にたいし台所・ダイニング(食堂)空間は、かまどのある土間空間なのである。じつは、こんな日本建築のイメージが、織り込まれている。
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高橋寛